最近の研究より

表面界面の構造を調べるための新しい電子回折法の開発

電子回折法は、表面に敏感であるという特徴を持つが、解析が難しいという欠点を持つ。我々は、簡単な解析で表面の構造解析が行える行えるユニークな電子回折法の開発を行っている。

振動相関熱散漫散乱(CTDS)法の開発

電子回折パターンに付随する熱散漫散乱に波状の強度変異が観測されることを発見した。それが近接原子の振動相関に起因していることを利用し、その波状の強度変異から表面の原子のボンド長や方位を簡単に決定できる手法を開発した。

現在、このCTDS法にスピン偏極電子を組み合わせた新手法を開発中である。そして表面構造と同時に物質の磁性を左右するスピンの配列の同時計測を目指している。

ワイゼンベルグ反射高速電子回折(W-RHEED)法の開発

ワイゼンベルグカメラの原理を応用して、試料方位角φを回転しながら3次元的に回折パターンを測定する新しい測定方法を開発した。
得られる3次元逆格子パターンから、原子配列や結晶方位の情報が簡単に求められる。

ストリーク反射高速電子回折(Streak-RHEED)法の開発

光の超高速現象(ナノ秒、ピコ秒)を捉えるストリークカメラと表面構造を調べる反射高速電子回折法を融合することで表面の原子の動きを高い時間分解能で捉えることの出来るストリーク反射高速電子回折法を考案し、開発した。

最近の成果1 鉄シリサイド/シリコン

シリコン表面上にはさまざまな鉄シリサイドが成長する。ワイゼンベルグRHEEDを用いて様々な条件下で成長する鉄シリサイド種を特定した。
最近の成果2 MgO/シリコン

MgO結晶は、トンネル磁気抵抗素子や強誘電体の成長基板として優れている。
MgOの良質な単結晶薄膜をSi基板上に成長できれば、Siチップに様々な機能を持った素子の集積が容易になる。