Ultra High Vacuum(超高真空)

本研究室では物質表面の研究を行うため、ほとんどの実験を超高真空環境で行います。大気中では、含まれる酸素や水分により、表面が覆われてしまったり表面が変質してしまうためです。物質の本当の表面を研究するためには、表面に水分や気体が飛んで来ない環境「超高真空」が必要になるのです。

ではどのぐらいの真空度が必要でしょうか?

真空度が10^{-6} Torrの気体に表面が曝されるとき、全ての表面原子に1秒間に平均1回ずつ気体分子が衝突します。1気圧は760 Torrですので大気圧より9桁ぐらい薄い気体です。衝突した分子が必ず表面にくっつくとすると、この真空度では1秒間しかフレッシュな表面を保つことは出来ません。

実験により表面を観察する時間を考えると、最低でも1時間は、表面をフレッシュな状態で保ちたいものです。そうすると10^{-6} Torrの1/3600、すなわち3 \times 10^{-10} Torrの真空度が必要になることが分かります。このように非常に高い真空のことを超高真空と言います。通常は10^{-9} Torrから10^{-11} Torrの範囲を超高真空と呼びます。

本研究室では通常10^{-10} Torr 以下の真空環境を作ってその中で表面の研究を行っています。

最近は真空を表すのにもPa(パスカル)という単位を使うことが一般的になりました。換算は以下の式で

1 \mathrm{[Torr]} \approx 1.3 \times 10^{2}\mathrm{[Pa]}

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