消費者庁から「食品と放射能Q&A」が公表

本日、消費者庁から「食品と放射能Q&A」というpdfファイルが公表されました。

私がここで述べてきた放射能や放射線に関する情報についてもうまくまとめられております。もちろんここより正確で多くの情報が記載されています。ページ数が多いので全部読むのは大変かもしれませんが、気になる方は是非目を通してみて下さい。

(欲を言えば数ページのまとめのような物も欲しいところですが、簡略化しすぎると間違ったイメージを与える恐れもあるので仕方がないのかもしれません。)

「消費者庁から「食品と放射能Q&A」が公表」への2件のフィードバック

  1. こんにちは。

    お役所の宣伝文書は学者の論文とは異なる読み方が必要です。今回ご紹介されております、消費者庁の「食品と放射能Q&A」では、例えば暫定規制値についての説明が、次のように記載されています。

    『暫定規制値は、食品の放射能濃度が半減期に従って減っていくことを前提に、このレベルの汚染を受けた食品を飲食し続けても健康影響がないものとして設定されています。このように、暫定規制値は、相当の安全を見込んで設定してあり、出荷停止となった食品をそれまでの間、一時的に飲食していたとしても健康への影響は心配ありません』(18ページ)

    この『食品の放射能濃度が半減期に従って減っていくことを前提』というのは、つまり、半減期8日の放射性ヨウ素で言うなら、

    放射能汚染事故の発生時から8日経ったら、
    暫定規制値を半分にまで厳しくしなければならない。

    放射能汚染事故の発生時から16日経ったら、
    暫定規制値を四分の一にまで厳しくしなければならない。

    放射能汚染事故の発生時から80日経ったら、
    暫定規制値を千分のーにまで厳しくしなければならない。

    という風に、半減期に従って規制を厳しくして行かないと、『食品の放射能濃度が半減期に従って減っていく』という、暫定規制値の前提条件が崩れてしまうことを意味するのです。

    現状、福島の放射性セシウム汚染については、セシウム134とセシウム137の比率が半々ぐらいですが、セシウム134は半減期が2年ですから、2年後にはセシウムの値を四分の三程度まで厳しくしないと、やはり暫定規制値の前提条件が崩れてしまうのですね。

    なにかのご参考になれば。

  2. まあくんさんこんにちは、コメントありがとうございます。

    確かに文面をそのまま捉えればおっしゃる通りですが、緊急時における暫定規制値と考えれば消費者庁の説明もおかしくはないと思ってます。事実として、ヨウ素は半減期で減少して現在では殆ど観測されなくなりました。もし、現在も当時と同じぐらいヨウ素が観測されるのでしたら、当時の暫定基準値は間違っていたことになりますが、予想通りヨウ素が減っておりますのでヨウ素の暫定基準は、まあ妥当だったという事だと思います。

    また、セシウムについては半減期が長いので”半減期に従って減って行く効果”は殆どありませんので、半減期を考慮してもしなくても基準は殆ど変わらないと思います。ですから、”半減期に従って減って行くことを前提に”というのは主にヨウ素に対する記述だと思います。(セシウムでも考慮はしてるが、影響は小さいという意味です。)

    上の文章では、”半減期に従って減って行くことを前提に”がどこにかかっているのかによっても解釈が違ってきますね。

    1)畑で栽培されている野菜などの放射能(収穫時期による違い)
    2)収穫後、口に入るまでの時間での減少
    3)食べてから体内に留まっている間の減少

    1)だと、まあくんさんのおっしゃる通りですが、上で述べたように暫定基準値としては問題ないかなと思います。実際は、食品に付着してからの2)や3)の意味で使われているのではないかなあと思います。本当のところは、書いた人に聞かないと分からないでしょう。そこが「お役所の宣伝文書は学者の論文とは異なる読み方が必要です。」という事になるのでしょうね。

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