東北・北海道支部特別講演会

4月22日月曜の午後4時から東北・北海道支部特別講演会ということで話をさせていただきます。詳細は以下の通りです。

<<東北・北海道支部特別講演会>>
日時:平成25年4月22日(月)16:00-17:00
場所:東北大学 多元物質科学研究所西2号館3階N307号室(高桑研セミナー室)
http://www.tagen.tohoku.ac.jp/modules/public/index.php?content_id=34

題目:『なぜ表面構造解析はかくも難しいのか:Si(111)-5×2-Auを例に』
東北大多元研 虻川匡司

要旨:
21世紀に入ってX線回折や電子回折などの結晶学的手法により真面目に表面構造解析を行う研究は少なくなった。これは原子分解能を持つ走査プローブ顕微鏡や第一原理計算などの発達によって、必ずしも表面構造を実験的に決定しなくても様々な物性が議論できるようになったことが一つの理由であろう。しかしながら、真の理由は「時間がかかりすぎてやっていられない」とほとんどの研究者が考えているからである。例えば、Si(111)-√3x√3-Agの構造が最終的に認知されるまでに、最初のモデルの提案から20年近くかかっている。
今回紹介するSi(111)-5×2-Au表面は、Auが一次元的に配列しているとされて大変注目されてきたが、その発見から40年以上たった今でも構造が確定していない。本講演では、その理由と、われわれの最近のアプローチについて述べる予定である。

以上

多少哲学的なタイトルになっておりますが、まあ、「表面構造を決めるのがいかに大変なのか」という愚痴のような話をする予定です。興味のある方はどうぞ。

by Tadashi

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