文科省の「都道府県別環境放射能水準調査」の資料を地図に表示+グラフィック化 by @donuziumさん
以前にも紹介したと思うのですが、空間線量率を地図上に見易く表示したマップです。(見るためには、flashが必要です。)
大きさが変化している緑の円の面積が平常時の線量率の範囲を表しており、白の円の面積が実際に設定した時間に観測された線量率です。白が常にはみ出しているところは、平常時より線量率が高いところです。基本データが参照できるようになり、非常に分かり易くなりました。時間をさかのぼる事もできます。3月15日からのおよその積算線量量も表示できます。
北脇さんの新しい数理モデルによる結果
以前に紹介した岡山大学大学院保健学研究科の北脇知己さんが、さらに精度の高い数理モデル計算結果を報告しております。以前のものに比べて、半減期の長いCsなどによる放射線を考慮しているため、長期的に浴びる線量がより精度良く求められていると考えます。
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放射能関係は専門家の方にお任せして手を引こうと思っているのですが、ドイツ気象庁の拡散シミュレーションに関して誤った解釈が広がっているようなので状況を説明したいと思います。詳しくはドイツ気象庁の拡散シミュレーションの日本語訳をご覧下さい.
このシミュレーションを見ると、あたかも4月4日から7日にかけて濃度の高い放射性物質が九州を含む西日本に広がったかのよう思えます。しかし、このシミュレーションは、もし原発から濃い濃度の放射性物質が放出されたら、という仮定に基づく拡散のシミュレーションです。実際に濃い濃度の放射性物質が出ていたのであれば問題ですが、周辺の線量値から原発からは当時も現在も大気中には殆ど放出されていないと考えられています。濃い色のところでも気にするほどの濃度では無いという事です。ざっくり言ってしまうと、このシミュレーションは福島県にあった空気が風によってどこに行ったのかを示しているだけです(粒子の降下率を無視した場合です)。
このシミュレーションは遠く離れた九州にも放射性物質が飛んで来る可能性を示していますが、実際に放射性物質が大量に飛んで行った事を示しているのではありません。一方で役に立つ情報もあります。原発から放出された放射性物質が、風に運ばれてどのぐらいの時間をかけて西日本や九州に飛来するのかが分かります。万が一、原発になにか起こったときの避難までの時間の猶予を知る事ができます。
都道府県発表の測量データを元に各地の放射線量のデータをグラフで表示するページが、NHKのサイトに設けられました。そろそろ気象庁も、花粉予報のように放射線量の予報をはじめるのではないかと考えています。このHPの役割もそろそろ終わりでしょうか。
追記:縦軸が自動スケールになっているので、パッと見ただけで多いのか少ないのか分かりにくいグラフになっています。縦軸の下は0に上は5μSv/hぐらいに統一するとよいと思うのですが、、、
福島市や飯舘村など原発から北西方向の放射線量が高いのは、風向きや地形のせいであろうと言われておりましたが、それを裏付ける分析結果が福島大学の渡辺明副学長(気象学)によってまとめられました。また、東大の早野先生が全国の研究者と連携して、さらに詳しい拡散シミュレーション結果を報告されました。
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Exploring Surface Structures