研究室ゼミで解説したIgorProの使い方の資料です。
「Research」カテゴリーアーカイブ
Nintendo 3DSで原子の立体視体験(奈良先端大 大門先生)
同じ固体表面を研究している奈良先端科学技術大学の大門先生が面白いことをはじめました。
3DSで原子の立体視体験 無料でダウンロード
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お絵描きソフト
Macを使い始めて20年近く経ちますが、初期のころの実験結果のまとめや発表資料はCANVASというお絵描きソフトを使っておりました。身体がCANVASになじんでしまっているのでなかなか手離せないのですが、実はMac版の開発は数年前に終了し、現在はWindows版のみしか販売・サポートされていません。
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計数の精度を上げる
計数値はばらつく
ガイガーカウンターなどの放射線量計は、γ線(光子)やβ線(電子)の数を一個一個数えます。この事を計数と言います。単位時間あたりの計数値(計数率)から放射線の強さが分かります。光子や電子は確率に従って飛び出すのですが、いつ飛び出すのかは決まっていないため、あまり短い時間だと正しい計数率が求められません。例えば、ガイガーカウンターなどでは、ピピッという音が1分間に100回鳴った場合に計数率100 cpm (counts/min)ということになりますが、最初の1分が100回であっても、次の1分は必ずしも100回にはなりません。これについて当研究室で行っている電子分光の例を挙げながら説明したいと思います。
飛び出す電子を数えて元素を特定する
当研究室では、表面を汚染した微量な元素を特定するために、オージェ電子分光法やX線光電子分光法を使用しています。オージェ電子分光法では電子を表面に入射して、X線光電子分光法ではX線を入射して、表面や不純物の元素から放出される電子の運動エネルギーと数を計測します。元素によって飛び出してくる電子のエネルギーが異なるので、ある元素特有のエネルギーを持った電子が観測されれば、その原子が表面に存在する事が分かります。オージェ電子分光法も光電子分光法も1原子層の1/100程度の量の元素を分析することが出来る大変感度の高い手法です。
オージェ電子分光の例
下のFig.1からFig.4は、ある結晶表面に水分子が数原子層程度吸着した同じ表面からのオージェ電子分光スペクトルです。横軸を電子のエネルギーにとり、縦軸(左側)を電子の計数率(カウント毎秒)にとり、各エネルギーごとの電子の計数率を赤い点で示したものです。Fig.1から4は、測定した時間の長さだけが異なっており、それぞれ0.02秒、0.2秒、2秒、10秒です。水分子の酸素からのオージェ電子は、エネルギー値500 eV付近にあるはずですが、Fig.1では計数率が上下にばらついていて全く観測できません。これは、各測定点の測定時間が0.02秒と非常に短いためで、実際の計数値(カウント)が10から20程度と小さいためです。計数値はそれぞれのグラフの右側の縦軸に示してあります。
iPadで研究室紹介
目立つかと思ってiPadで研究室紹介をしたのですが、なぜか本番中に動作が重くなってムービーが再生できませんでした。
というか大スクリーンでは再生できていたらしいのですが、手元のiPad上では動かなかったので動いていないと勘違いしておりました。スクリーンのほぼ真横で紹介してたので、スクリーンが殆ど見えてなかったのです。
説明したかったのは以下のムービ(1)でした。
Movie (1): A movie during the Weissenberg RHEED measurement for Si(111)√3x√3-Ag surface.
Movie (2): 3D Reciprocal map obtained by Weissenberg RHEED (Movie).
Fig. (3): Patterson map and the structure model for Si(111)√3x√3-Ag surface.
ムービー(1)に示したデーターをうまく座標変換することで、ムービー(2)に示した3次元逆空間マップ(実空間をフーリエ変換したもの)が得られます。この3次元逆格子マップを(逆)フーリエ変換して、実空間に戻すといわゆるパターソンマップが得られます。Fig. (3)に示したように、3次元的に得られるパターソンマップから比較的簡単に表面構造が決定できます。